椅子を後ろに倒してしまって・・・

ダイハク家具 樺島由紀夫 

2020年04月01日 19:58

このところ
食卓椅子の修理依頼が続いてます

その壊れた原因原因というのが
椅子を後ろに倒してしまって・・・・


みなさんも用心されてください




まず1件目の修理は
背中の上の部分にあたる
笠木と呼ばれる部材が外れた・・・

というよりも倒れた勢いで
ジョイントに使われている木ダボ3本が
すべて折れてしまって壊れてます

木ダボの深さと角度を測って
折れた木ダボを3本とも木工ドリルで
綺麗に削り取って表面を磨いて
ボンドあとなどを切除し

木工ボンドを流し込み
新しい木ダボを埋め込んで


接地面も木工ボンドを付けて
上下の穴に木ダボを差し込んで完了~


ではなくてここが大切

あとは器具で締め上げて
すき間のないように圧着することが大切

接着面にすき間ができたままにすると
椅子を使用するたびに笠木がゆるみ
再度木ダボが折れる原因にもなります




ということで2件目も同じく

横のフレーム部分の背柱の上と
その上に横たわる笠木の接着部分の
木ダボがやっぱり見事にポッキリ折れてて



笠木を背板から器具を使って
部材が割れないようゆっくり外して

後はおんなじ
木工ドリルで折れた木ダボ削り取って
木工ボンド流し込んで器具で締め上げて
圧着したまま1日そのままにボンドが
乾くのを待って修理完了~




3件目の修理も壊れた部分も
原因も同じようなものなのですが


こちらの椅子はちょっと高級品(^◇^)

材料もタモ材で固く
造りも接着面が木ダボではなく

ホゾ穴彫ってホゾ組みされているため
折れていない反対側の笠木と背柱が
まったく外れない・・・・

器具を使ってはずそうとすれば
部材が折れてしまいます・・・・

折れた部分のホゾ穴を
これでは彫ることもできず

修理跡がわからないように
こちらも修理してあげたかったのですが



椅子を店まで
持ち込みしていただいてたので
その場でお客さまに見てもらいながら状況と
できる修理方法をご説明したところ

「椅子が使えるならこだわりません
 その方法でちっとも構わないですよ~」

そう快くご了承いただけましたので




接着面を磨いて木工ボンドを流し
木工ドリルで笠木に上から穴を彫り
ビスで笠木と背柱をがっちりくっつけた後
キャップでビス穴をふさいで修理完了です

「ちょっとホクロが
 あるってのもかわいいですね~」


仕上がりにも
喜んでいただけました(*^_^*)



ダイハク家具 樺島由紀夫



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